安全第一  USスチール

2025.6.25 9:55

先日、お客様の安全大会に参加した時のことです。
普段から何気なく使っている「安全第一」という言葉の由来について、興味深い話を聞くことができました。

 

この「安全第一」という概念は、
アメリカの大手製鉄会社USスチール(現USX社)の社長であった
エルバート・ヘンリー・ゲーリー氏が、
働く人たちの安全を最優先に考える経営方針を導入したことに始まります。

 

1906年、ゲーリー社長は従来の経営方針を大胆に変更しました。
それまでの「生産第一、品質第二、安全第三」という優先順位を、
「安全第一、品質第二、生産第三」へと転換したのです。

 

この変革の結果は驚くべきもので、

 

USスチールは安全を最優先にしたことで、
品質と生産性の両方が以前よりも向上しました。

 

安全への投資が、
結果的に全体的なパフォーマンスの向上につながったということです。

 

この「安全第一」の影響力はUSスチール社内にとどまる事はなく
アメリカ全土の産業界に大きな影響を与え、労働災害の大幅な減少に貢献しました。

 

日本においても、
このアメリカの「安全第一」運動の影響を受けて安全への取り組みが始まりました。
大正時代に古河鉱業足尾鉱業所の所長が「安全専一」を掲げ、
日本独自の安全運動をスタートさせました。この精神は現在まで脈々と受け継がれています。

 

私たち警備業は、まさにその「安全」を担う業種です。
100年以上前にUSスチールが示した「安全第一」の理念が、
今の私たちの仕事の基本になっています。
お客様の安全、社会の安全を守ることが、私たちの重要な使命になります。

 

 

 

岐阜県関市の板取川